白桃通販 窪津真果園 吉備「三代桃」

岡山白桃の栽培について

おかやま白桃の剪定(せんてい)

1〜2月



1年間で伸びた枝をそのままにしておくと、日当たりや風通しが悪くなります。そうなると、甘くて美味しい桃を作ることができなくなります。
そのため桃の木を剪定して、風通しのよい、日当たりのいい木になるように剪定します。
窪津農園では、開心自然形の3本主枝を中心に仕立てています。

摘蕾(てきらい)

3月



摘蕾とは字の通り桃の蕾を間引くことです。
桃の花が好きな人からすると「もったいない」と感じられるかと思いますが、蕾全てを果実にしてしまうと、大きな桃を作ることができません。
そのため、つぼみを間引くことにより、一つ一つの蕾に栄養を集中させて大きな桃を作るのです。
ちなみに、どの程度残すのかと言うと、(品種によって異なりますが)
5cm以下・・・・・・蕾1個
20cm以下・・・・・蕾3〜7個
30cm以上・・・・・蕾5〜10個といった感じです。

人工交配

4月上旬〜



長年の桃の優良品種改良の末、桃の品種によって花粉がある品種と花粉がない品種が出来ました。そのため、花粉がない品種の桃の花には、花粉がある品種から花粉を取り、人工的に交配しなければいけません。
花粉がある品種:白鳳、清水白桃、白麗、加納岩白桃、日川白鳳 等
花粉がない品種:おかやま夢白桃、川中島白桃、あきぞら,白桃 等


作業
@まず、開花直前の花粉のある桃の蕾を集めます。
Aその蕾を粉砕してヤクを収集し、乾燥させます。
B乾燥させると、ヤクの中から花粉が出てくるので、その花粉を花粉のない花につけ、受精させます。

予備摘果・仕上げ摘果

4月下旬〜6月中旬

 

          摘果前                     摘果後



満開後30日ごろから、予備摘果を行ないます。
摘蕾で残した花や、人工交配をした花でも、うまく受精した花と受精できなかった花とが出来ます。その差が、満開後30日を過ぎると分かってきます。
写真(摘果前)を見てもわかるように、うまく受精した実はどんどん大きくなります。
しかし、受精できなかった実は小指大程度にまでしか大きくなりません。
そこで、受精できなかった実にいく無駄な栄養分を排除し、受精した実へ送るために予備摘果を行ないます。

作業
基本的には下向きの実を一枝に1果残す。(20〜30cmの枝)
50cm以上の枝では、枝の中心から基に近い位置に2〜3果残す。
10cm以下の枝では、3〜4枝に1果残す。

袋かけ

5月下旬〜6月下旬

 
        袋かけ作業                    袋かけ作業後

収穫予定の桃の果実に袋をかけます。そして、桃が熟れるまで、そっとしておきます。
この袋かけ作業を行なうことにより、岡山県独特の白い桃が生産されます。

袋かけ作業の利点
・桃の果実に直接農薬がかからない(袋かけ以降)。
・桃の表皮が日焼けしないため、桃の熟度が正確にわかる。
・外気に当たらないため、桃の皮や毛が柔らかい。

袋かけの欠点
・桃の果実に直接日光が当たらないため、袋をかけなかった実より糖度が落ちる。

岡山白桃の収穫

6月下旬〜8月



袋の間から、桃の果実一つ一つの顔を見て、収穫適期になったことを確認しながら収穫をします。
岡山白桃は非常に柔らかい桃ですから、一つ一つ傷をつけないように、丁寧に両手で収穫します。

袋脱がし作業

収穫後すぐ

 

岡山白桃のほとんどは、オレンジ色の紙袋に入っています。
この袋に入っていることにより、着色を減らすことが出来、岡山独特の白い白桃になるのです。
この袋脱がし作業で、大まかな選果(選別)作業をします。

選果基準として
@病気がきていないか。(黒星病、灰星病、穿孔細菌病等)
A虫にやられていないか。(夜蛾、カイガラムシ、モモノゴマダラノメイガ等)
B変形しすぎていないか。
(左右のバランスが極端に悪いもの、極端に核割れしている桃)
C傷がついているもの
(収穫や運搬時にぶつけて傷ができたり、手で強く握ってアタリをつけたもの)

以上のような基準で選果します。理想としては、すべて出荷できればいいのですが、品種によったり、防除がうまく出来ていないと、出荷できない桃も出てきます。
特に、清水白桃は気象の変化に敏感で、核割れにより生理落果をおこしたり、生理落果にならなくても変形果が出来やすく、収穫した清水白桃の半分が出荷できないということもありました。

夏季剪定

9月

収穫が終わるか終わらないかの時期に夏季せん定をします。
この時期のせん定は徒長枝のせん除と、太い枝のせん定を主に行います。
春から夏にかけて旺盛に伸びた枝、内側に伸び日陰を作るような枝(内こう枝)を切っていきます。そうすることにより、樹幹部にも日光が入り光合成ができます。また混み合った枝を減らすことにより風通しが良くなり病気の発生が抑えられます。

土作り

9月〜11月

 

収穫が終わると、実をたくさん実らせた桃の樹の元気を取り戻すために礼肥えを与えます。
収穫後から葉が散るまでの間に、桃の樹が貯蔵養分を蓄えるためです。
この貯蔵養分だけで、来春、花が咲き、葉を出します。大体4月の下旬ぐらいまで、貯蔵養分だけで生長します。
そして、9月中下旬から、堆肥等の肥料を与えます。
元気が良すぎた樹には肥料の量を少なくし、元気が弱かったり衰弱した樹には多く肥料をやったりと、桃の樹の調子を見ながら肥料を散布しています。

10月にはいると、バックホーを使い、若木を中心に深耕を行います。
大体、30cm〜50cmほど掘ります。
深耕をすることによって、根に直接栄養がいき、根の生長が良くなります。また、掘り起こすことによって、硬くなった土を柔らかくすることになりますし、水はけも良くなります。

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